概要(クラウドで共有・同時編集、自動バックアップ)
作成したデータベースをクラウド上の共有スペースに保存することで、複数のパソコンからのアクセス・同時編集が可能になります。また、共有スペースに保存されたデータベースは自動的にバックアップも行われます。(注:データ共有機能を使わない場合はパソコンに保存されます)
電話着信時は、CTI接続している1台のパソコンで受信した着信情報が、クラウドを介してデータベースを開いているすべてのパソコンに送信され、すべてのパソコンで着信ポップアップ表示されます。複数店舗で利用する場合は、電話番号でグループ化することも出来ます。
電話連動の機能をオフにして、データベースソフトとしても使えます。無料で5台までのパソコンで共有可能です。まずはデモデータを共有して動作を確認してみて下さい。
Fullfree のデータ共有機能の特徴
- クラウドで提供(サーバー不要で、インターネット接続環境があると使えます)
- PCが物理的に離れていてもOK(例えば、東京支店と大阪支店でデータ共有可能)
- ID・パスワードの管理・入力が不要(パソコン自体がIDでありパスワードになります)
※ユーザー管理の機能を有効にすると、IDとパスワードの認証も追加可能。 - ブラウザではなく、デスクトップアプリによる快適動作
- 更新は即時(更新ボタンを押す必要はありません)
- 同一データ同時更新時のデータ不整合対策(編集時のロック機構を備えています)
- 共有有りでも無しでも動作可能(無しの場合はスタンドアロンで動かせます)
- 無料から利用可能(無料スペースと有料スペースがあります)
- 無料で20個、有料だと30,000個の強力自動バックアップ(変更内容の追跡やアンドゥとしても利用可能)
ここがポイント
データ共有機能を使うと、Fullfree の動作がスタンドアロンモードからクラウドモードに切り替わります。クラウドモードではクラウド側のソフトと連携して動作しますが、スタンドアロンモードとほとんど遜色ない操作感を維持しています。
→ 快適さの秘密やセキュリティに関してはこちらをご覧下さい
共有の手順
ステップ1. 1台目のパソコンで行うこと
まず、共有スペースを取得して下さい。無料スペースは無料で取得・ご利用出来ます。[ファイル]-[共有管理] メニューを選択すると「データ共有 最初のステップ」というウィンドウが表示されます。
「無料スペースを取得」を選択して下さい。
分かりやすい共有スペース名を付けたらOKして下さい。尚、この名前は共有スペースに参加したパソコンからしか見えません。
ご注意
無料スペースをパソコン1台でのご利用はお勧めできません。共有スペースはパソコン認証のため、その1台が壊れると無料スペースにアクセスする手段がなくなってしまいます。無料スペースは複数台のパソコンでご利用になるか、1台のパソコンでの利用なら有料スペースをお使い下さい。有料スペースはメールアドレスとの関連づけがあるので、有料スペースにアクセス出来るすべてのパソコンが壊れても対応出来ます。
ステップ2. 2台目以降のパソコンで行うこと
[ファイル]-[共有管理] メニューを選択し、最初のステップから「PCトークンを発行」を選んで下さい。
尚、Fullfree PRO の場合はPCトークンを発行しなくても共有スペースに参加できるので、1台目のパソコンで参加させると(ステップ3.)この画面は表示されず、すぐに管理画面が操作できます。
PCトークンを発行したらこの内容を1台目のパソコンで入力します。
尚、PCトークンの発行は、管理画面の「PCトークン発行」ボタンからでも可能です。
誤って2台目のパソコンでも「無料スペースを取得」をしてしまった場合
1台目で取得した共有スペースとは別のスペースとなりますので、1台目のパソコンとはデータ共有出来ません。その場合は、管理画面の「参加PC」の下にあるボタンから参加を解除して下さい。
ステップ3. 1台目のパソコンで他のパソコンを共有スペースに参加させる
1台目のパソコンの管理画面から、ボタンを押して、共有したい2台目以降のパソコンを共有スペースに参加させて下さい。
ステップ2. で発行したPCトークンを入力して「参加」ボタンを押して下さい。(上段)
尚、Fullfree PRO のパソコンではPCトークンを発行しなくても参加可能です。管理者メールアドレス(購入時のメールアドレス)が同じパソコンの一覧がドロップダウンに表示されますので、選択して「参加」ボタンを押して下さい。(下段)
ワンポイント
共有スペースに参加した後は、1台目、2台目といった区別はありません。共有スペースに参加しているパソコンならどれでも、PCトークンを入力して別のパソコンを共有スペースに参加させることが出来ます。
ステップ4. データベースの共有化
データベースの作成にて、共有したいデータベースを作成し、開いて下さい。尚、共有機能がどんなものか試すにはデモデータを開くのが簡単です。
共有したいデータベースを開いた状態で、管理画面からボタンを押して下さい。
名前を付けてOKするとデータベースが共有スペースに保存され、共有出来ます。
共有スペースに保存されたデータベースはダブルクリックすることで開くことが出来ます。同じ共有スペースに参加した他のパソコンでも同様です。
尚、共有したデータベースと共有する前のデータベースは別のものとして扱われます。共有前のデータベースを操作しても、共有したデータベースには影響を与えません。
ワンポイント
共有してからテーブル定義やデータのインポートを行うことも出来ますが、先にスタンドアロンでデータベースを十分に準備してから共有した方が効率的です。無料スペースの接続時間も消費せずに済みます。
ステップ5. CTIシステムの設定
接続機器の設定は未設定で初期化され、各パソコンに保存されます(共有されません)。ポップアップ設定とカスタム通知設定は、データベースを共有する前の設定を引き継ぎ共有されます。
どのパソコンか1台をCTI機器に接続し、接続機器の設定を行ってください。ここで同じ電話番号に対し、複数のパソコンをCTI接続しないで下さい。違う電話番号に対し、それぞれ違うパソコンを接続するのは構いません。
例えば、ひかり電話ルータの場合、1台で複数のパソコンをCTI接続出来ますが、そうすると接続したパソコンの数だけ着信ポップアップが表示されることになります。
共有したデータベースで着信を受けると着信ポップアップに手のボタンが付きます。
このボタンを押すと他のパソコンで表示されている同じポップアップが消えるので、電話応対する方がこのボタンを押して下さい。詳細はCTIシステム(データ共有機能を利用時)の説明をご覧下さい。
CTIシステムを複数の拠点で利用したり、複数の電話番号を使い分けたりするには、複数の電話番号の使い分けをご覧下さい。
共有の確認
正しくデータベースが共有出来ているか下記の点を確認して下さい。
同一共有スペースへの参加
共有するパソコンがすべて参加PCのリストに含まれている必要があります。
共有スペースには参加していても、別の共有スペースに参加していると、ここにPC名が表示されません。その場合はボタンで参加を一旦解除して、やり直して下さい。
接続アイコン
画面右下のアイコンの状態で正しく接続出来ているか確認出来ます。尚、すべてのパソコンで同じ共有データベースを開いてください。違うデータベースを開いてもデータの共有や着信ポップアップの表示は出来ません。共有前のデータベースと共有後のデータベースは別のものですのでご注意下さい。
クラウドに接続すると雲のアイコンが青になり、CTI機器に接続するとプラグのアイコンが緑になります。
CTIシステムを利用しない場合
すべてのパソコンで青い雲のアイコンが表示されていることを確認して下さい。
雲がグレーの場合はクラウドに接続出来ていません。雲のアイコンが表示されない場合は共有DBではありません。
CTIシステムを利用する場合
CTI機器と接続するパソコンは1台だけで構いません。アイコンが下記の状態であることを確認して下さい。
- CTI機器と接続しているパソコン:
- 上記以外のパソコン:
プラグのアイコンが表示されない場合は、CTIシステムを有効にしたデータベースではありません。
同時編集について
同じデータを複数人で操作し、Aさんが顧客の住所を更新するのと同時にBさんが電話番号を更新したら、Aさんの更新がBさんの更新で元に戻った、などといった不整合が起こらないようにロックの機構を備えています。また、複数ユーザで同時にレコードを追加しても、内容が混ざったりすることはありません。
データを編集するとレコード単位(行単位)でロックされます。子行のあるレコードは子行もすべてロックされます。ロックされるとそのレコードは、他のパソコンでは閲覧のみ可能となります。編集を確定するとロックが解除されます。
ロックの状態は、表形式だと各行左のアイコンで、カード形式だと画面左下のメッセージで確認出来ます。
表形式のアイコン
:編集開始(ロックなし)・・・ロックが獲得できず編集出来ない可能性あり
:編集中(ロック獲得済み)
:編集確定中・・・このアイコンが消えるとロック解放
カード形式のメッセージ
- 「編集中」:ロック獲得中 or 獲得済み・・・ロックが獲得できず編集出来ない可能性あり
※関連テーブルの場合は各行に表形式のアイコンが表示 - メッセージなし:ロックなし
尚、編集確定した内容は共有データベースを開いたすべてのパソコンに即時に反映されます。更新ボタンなどを押す必要はありません。ただし、編集モード中はレコード位置の変わる変更(追加・削除)は更新が保留されます。
管理画面
管理画面は、[ファイル]-[共有管理] メニューから開きます。各機能について説明します。
画面上段
:最新の情報に更新します。
- 「PCトークン発行」:共有スペースへの参加で必要なPCトークンを発行します。
- 「共有スペース」ドロップダウン:複数のスペースを切り替えます。
:メニューを開きます。(共有スペース名の変更などが可能)
共有データベース
:現在開いているデータベースを、共有データベースとして追加します。
:選択した共有データベースを削除します。
:選択した共有データベースを開きます。
:選択した共有データベースの更新履歴を開きます。
:ごみ箱を開きます。削除した共有データベースが保存されています。
- 「名前変更」:選択した共有データベースの名前を変更します。
:メニューを開きます。(共有データベースの操作が可能)
参加PC
:共有スペースにPCを参加させます。
:選択したPCを共有スペースから解除します。
:メニューを開きます。(自PC名の変更が可能)
ユーザー管理
ユーザー管理の機能を有効にすると各ボタンが表示されます。
- 「ユーザー管理」:ユーザの追加・削除などが行えます。
- 「操作履歴」:ユーザーが行った操作を追跡出来ます。
:メニューを開きます。(ユーザー管理の無効化が可能)
共有スペースの制限値(スペース毎の制限)
共有スペースにはスペース毎の制限値があります。現在の使用量と制限値は画面下部に表示されています。
- 共有DBの数
- スペース内の総レコード数
- 月間接続時間(無料スペースのみ)
- 参加PC台数
スペース内の総レコード数
「スペース内の総レコード数」は、対象の共有スペースに保存されている全共有DBに含まれるレコード数の合計です。
月間接続時間
「月間接続時間」は、1ヶ月間に各パソコンで共有データベースを開いている時間の合計です。PC-A で 10時間、PC-B で 20時間だと 10+20=30 時間と計算されます。カウントの精度は秒単位ですが、1回の接続当たりの最低時間(1時間)があります。そのため、1時間以内に何度も開いて閉じてと繰り返すより、開いたままで使った方がお得です。翌月になると、1日の午前9:00(世界標準時の0:00)にリセットされます。
共有DBを非共有DBとしてダウンロードする方法
データベースを共有化するのとは逆に、共有化したデータベースをダウンロードしてスタンドアロンで使うことも可能です。(Fullfree PRO のみの機能)
ダウンロードしたいデータベースを選択したら、「共有データベース」のエリアにあるボタンから [非共有DBとしてダウンロード] というメニューを選択して下さい。
ダウンロードしたファイルは、<データベース名>.ffdb というファイルをダブルクリックすると開けます。
ごみ箱
削除した共有データベースは一時的にごみ箱に保存されます。「共有データベース」のエリアにあるアイコンを押すとごみ箱が開きます。
ごみ箱に保存されている共有データベースを元に戻したい場合は、戻したい共有データベースを選択して [復元] を押してください。
ごみ箱に保存される期間は無料スペースだと48時間、有料スペースだと20日間です。
エラー対応
セーフモードで起動
共有DBがエラーで開けなくなったなど、共有DBの動作が不正な場合はセーフモードで起動してみて下さい。パソコンに一時保存されたデータを一旦削除して共有DBを開きます。ウィンドウのサイズや位置などの情報がクリアされます。対象のパソコンに保存されているCTI接続機器の設定もクリアされます。
操作方法は、スタート画面の最近使ったファイルの一覧にマウスを当てて、メニューを表示して、[セーフモードで起動] を選択して下さい。